大切なのは自身で考えること

このエントリーは『どんな「情報モラル/リテラシー」啓発をしたい・聞きたい? Advent Calendar 2018』の22日目の投稿です。昨日、21日目の記事は id:hanazukin の『親子の日常会話から考える諸々のモラルなこと。』でした。


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こんな質問を受けることがあります。

危ない出会い系アプリはどれですか?
危なくない出会い系アプリはどれですか?

この「危ない」「危なくない」の基準はなんでしょうか?

ウイルスなどのマルウェアに感染する危険性?
利用者同士が交流するなかでトラブルに巻き込まれる可能性?

「よくわからないけど、とにかく危険なものを把握しておきたい」という場合も多いように思います。

前者は端末の設定 、セキュリティ対策アプリやフィルタリング、アプリをインストールするときの権限確認・・といったことである程度対策可能なものもありますが、そもそもの方法をどこで覚えるのでしょうか?
また、後者の人と人のやり取りによって起こるトラブルを事前に防ぐための対策にはどういうものがあるでしょうか?
万人共通の対策となると、そもそもアプリやサービスを利用しない、という選択肢しかないような気がします。
(AIで監視などという話が出てくると状況が変わってくるのかもしれませんが。)

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12月に公開されたトレンドマイクロ社の「子どもと保護者のスマートフォン利用に関する実態調査 2018」には保護者と子供が経験したトラブルの内訳を「サイバー犯罪に関するトラブル」「モラルや意識不足に関するトラブル」に分類しています。

子どもと保護者のスマートフォン利用に関する実態調査 2018
https://www.trendmicro.com/ja_jp/about/press-release/2018/pr-20181226-01.html


どちらのトラブルも回避できればそれに越したことはありません。
そのため大切なことは、トラブルの種類に限らず自身が

「それをすることでどんなことが起こりうるかを想像する」
「そうならないためにどうすればいいかを考える」

ということではないかと思っています。
冒頭の質問なら、どういうものが危ないと思うのか、をまず一緒に考えてみるところからはじめてもいいかもしれません。


とはいえ、講演のような限られた時間の中では、これも伝えたいことも、考えてもらいたいことも盛りだくさんで、優先順位をつけるだけでも大変です。それをきちんと見極めている講演者の方々はすごいです。ひよっことしては一つでも見倣いたいので、いろんな方のいろんな話をたくさん聞きたいです。そのために私はまず時間を生み出すところから頑張らないと!です。


また、考えるための資料としては、

総務省のインターネットトラブル事例集(2018年度版)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jireishu.html

なども活用できそうですし、今後もネットで公開されている資料について、新しいものを常に探し続けたいです。

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さて、出会い系アプリ。
今使っている端末がAndroidなので、Androidの場合になりますが、Playストアのカテゴリには「出会い」というのもがあります。
タップするとさまざまなアプリが出てきます。評価は人によって様々、公開日も様々で昔から見かける名前のものもあったりします。試しに保護者による使用制限をで対象年齢を「16+」に変えてみると、表示されるアプリが減り、どこかで見かけたことがあるようなアプリは消えましたが、残ったものの対象年齢が適切かどうかは微妙だなと個人的には思いました。

また、「出会い」とは別に「ソーシャルネットワーク」というカテゴリもあります。
こちらにはInstagram、Facebookなどが出てきますが、「出会い」というキーワードが入っているものもけっこうあります。数が多すぎて「16+」でも結果はそんなに変わらないように見えました。(対象年齢を下げるとどうなるかは機会を改めて検証したいと思います。)

ちょっと探しただけでもたくさんの「出会い」に関わるアプリがありました。
これだけ多くのアプリがある中で、インストールするアプリをどうやって決めているのか、実際に利用している人に一度聞いてみたいものです。
画像


ところで、


警察庁から公開されている統計資料(http://www.npa.go.jp/cyber/statics/index.html)の中に
「平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について」というものがあります。

[PDF]
http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/H29_sns_koho.pdf
http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/H29_sns_shiryo.pdf(資料)
http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/H29_sns_sanko.pdf(参考資料)


この資料を見ると、被害が多いサイトとして名前が挙がっているのは、「ひま部」「Twitter」「LINE」「ぎゃるる」「ツイキャス」で、あとは「その他」に含まれています。

Playストアのカテゴリを確認すると、

「ひま部」「ぎゃるる」「ツイキャス」→「ソーシャルネットワーク」
「LINE」→「通信」
「Twitter」→「ニュース&雑誌」

でした。

いわゆる出会い系ではないアプリでも被害はあるわけで、アプリが危ないのではなく、どのような利用の仕方をしているかによる、と最初の問いに対して私は答えています。
そして「どのような利用の仕方」の部分は自身で考えることが大切なのだと思っています。

# 偉そうに言うものの、私も結構流されているのですよね、実は(^^;)
# そして、公開が年越しとなってしまったこと、お詫び申し上げます。